「コーポラティブ・ハウス」の欠点
品川区の不動産バイヤーズエージェント・五反田ダルメシアン不動産仲介 店長の鈴木です。
販売チラシを見ていると、稀にですが「コーポラティブ・ハウス」というものを見かけます。
「コーポラティブ・ハウス」 とは?
これは「cooperative(団体の、協同の)」という住宅になります。
同じ住宅意識や意向を持った人たちが集まり、組合を結成して、建物のプランなどに取り組むことで建築された集合住宅になります。
分譲マンションとは異なり、設計時点からプランを立てることができますので、まるで注文住宅のように自由設計が可能です。
また、新築分譲マンションのようにデベロッパーが広告コストや販管費等をかけることがないので、無駄なコストを削減できる、といったメリットもあるようです。
一方で、「自由に設計したい」という拘りの強い方が集まるケースも多く、デザーナーズハウスのように特徴的な間取りや設計になってしまう傾向があります。
また、拘りすぎて、結局、材料費や設計費が割高になってしまうこともあります。
趣味嗜好・デザイン性が高いマンションを選ぶ際の注意点
こうした個人の趣味や嗜好が強く表れた住宅は、売却時には欠点として見られがちになる傾向があります。
住宅に反映された個人の特徴が、うまく新しい買い手に響けば良いのですが、一般的には買手を限定する売却が難しい物件という括りになってしまうケースが多いのです。
その他にも、マンションなどに比べると総戸数が少なければ、管理組合に関する個人の負担が大きくなってしまいます。
皆が同じ意識を持ち続けていられれば良いのですが、意思統一ができなくなってくると、住戸の管理状況に大いに影響してしまいます。
もし、お住い探しの際にコーポラティブ・ハウスのデザインや間取りを気に入り、具体的に購入を検討される場合には、
・価格が相場と比べて高くないか?
・売却する際にきちんと反響が見込めるか?
・管理の状況は適切か?
などを、一般的な住戸以上に慎重に検討する必要があるように思います。
また、ご自身で自宅をリフォームする際も同様のことがいえます。
あまり奇抜なリフォームをしてしまうと、売却時に売りづらくなる原因にもなります。
家をいつか手放さなければならなくなった時に、こだわった部分が却って不動産の資産価値を毀損してしまうことがあるので、デザインや間取りは慎重に検討すべきポイントと言えそうです。
五反田ダルメシアン不動産仲介 店長 鈴木